Published on: 09/16/2024 | Last updated: 09/29/2024
「ボディートークってなに?」
そう訊かれると、効果を実感してもう何年も続けてくださっているリピーターの方でもうまく答えられないとみなさんおっしゃいます。それくらい複雑で無限に応用が効くのがボディートークのすばらしさでもあるのですが、実はその原理はとってもシンプルなんです。すべての人と動物が秘めているスーパーパワーを引き出すために、まずは4つのポイントを押さえておきましょう。
目次
“内なる知恵”を呼び覚ます
ボディートークの大原則、それは身体はあらゆるレベルで自らを癒す力を持っているという考え方です。
例えば指を切ったとき、何もしなくても自然と治りますよね。このとき炎症によって異物を除去し、細胞増殖によって新しい組織を形成、さらにそれらの組織を再構築して表皮を再生するというきわめて複層的なプロセスが自動的に行われています。いわゆる自然治癒力ですが、これを指揮するのが“内なる知恵”。ボディートークでは“インネイト・ウィズダム(Innate wisdom)”と呼びます。生きとし生けるものすべてが生まれもつこの内なる知恵は、心と身体にまつわるさまざまな要素がつねに相互作用する、きわめて複雑かつ緻密なネットワークシステムのなかで起きるすべての活動を統括し、全体のバランスを維持する役割を担っています。
しかし、多くの人は心と身体がバラバラに分断され、“内なる知恵”の声が届かない状態に陥っているのです。そうなると自然治癒力はうまく発揮されず、身体に不具合が生じたり、心が不安定になってしまいます。
ボディートークはこの“内なる知恵”と心と身体をつなぎ直すものとイメージしてもらうとわかりやすいのではないでしょうか。
コミュニケーションを修復して治癒を促進
もうひとつボディートークを理解する上でカギとなるのが心身のコミュニケーション・ネットワークです。
心と身体から成るシステムにおいては、感情や思考、意識、組織、器官、元素、そして細胞のひとつひとつにいたるまで、そこに含まれるすべての要素が、自分以外のさまざまな要素とつねに会話を交わしあって調整しつづけることによりバランスが保たれます。この連携がうまくできている状態が健康です。
これは数千年の歴史をもつ東洋医学のベースとなっている概念です。しかし近年では科学技術の発展によりこの人体観(ダイナミックシステム理論)が正しいことが実証され、病気の原因はこうしたネットワークの乱れであるという見方が医療の最前線でも支持されるようになりました。
そのコミュニケーションの経路はきわめて複雑かつ多層的に張り巡らされており、東洋医学で言うところの経絡だけでなく、神経系、血流、リンパ、ホルモン、電解質、生体電磁波などありとあらゆるレベルと手段でメッセージのやりとりがつねに行われています。
ボディートークで何をするかを端的に言うと、このコミュニケーションネットワークを修復します。それにより内なる知恵の声が隅々にまで届くようになり、システム内のすべての構成要素が一丸となって治癒のプロセスを促進する状態になるため、短期間で驚異的な回復が見られるケースや、他の療法では治らなかった病気や症状が改善するといった事例も多く報告されています。
ストレスがコミュニケーションを妨げる
そのコミュニケーションを阻害する主な原因となるのがストレスです。とくに日常生活のなかで慢性的にストレスがかかっている場合、体内のエネルギー回路に負荷がかかりすぎてショートしてしまうんです。すると器官や臓器、細胞などの間で交わされるコミュニケーションが妨げられたり、部分的に遮断されます。
ちょうど家庭で電化製品をいっぺんにたくさん使いすぎたときブレーカーが落ちるのに似ていますね。そうなったら電気を復旧させるにはブレーカーを上げ直さなければいけません。同じように身体も回路をリセットする必要があるのですが、つねに強いストレスがかかっているとそれができず、コミュニケーションが阻害されたままの状態が長く続くことになります。するとそのうち病気や痛み、心の不調という形で表面化してくるのです。
今では多くの研究結果が示すとおり、心身の病気の大部分はストレスが原因と考えられています。高血圧や消化器疾患、ホルモンバランスの乱れ、内分泌疾患、疲労感、あらゆる種類の免疫疾患もすべてそうです。
内なる知恵に委ねるボディートークセッション
ボディートークのセッションでは、施術者は診断や見立てを行わず、内なる知恵(インネイト・ウィズダム)にアクセスして得た情報にしたがって、ネットワークの修復を進めていきます。
というのも心身のコミュニケーションネットワークはあまりにも複雑かつ緻密すぎて現時点の科学技術では解明できない部分が大半なんです。でも体はすべてを知っているんですよね。実際に健康であれば自ずと機能するわけですから。
だからこそ施術者は自分で判断するのではなく、体の内なる知恵に質問を投げかけ、神経筋バイオフィードバックを用いてその答えを受け取ることで、コミュニケーションネットワークのどの部分が弱ったり遮断されているかだけでなく、どうすれば復旧させられるか、どのような順番で修復すればよいかを突き止めます。
あまり知られていませんが、必ずしも問題が表面化している部分に原因があるとは限りません。ですが、東洋医学系の施術も含めてほとんどの療法は、症状から原因を推定するいわゆる“対症療法”であるため、本質的な不調の原因にアプローチするのが難しく、効果は限定的です。
その点ボディートークは内なる知恵の力を借りて根本治癒を可能にする真のホリスティックケアと言えるでしょう。
誰もが生まれもつスーパーパワーを呼び起こそう
病気はネットワークの乱れであるという科学的知見が医学にパラダイムシフトをもたらしたのは今世紀に入ってからでした。ボディートークはそれ以前に「心身のコミュニケーションネットワークを回復させる」というコンセプトで始まり、つねに最新の科学的エビデンスを取り入れながら発展してきた先駆的な療法です。
人も動物もみんな生まれながらにもっている自然治癒力って、ほとんどの人の想像をはるかに超えるスーパーパワーを秘めているんです。わたしも施術者としても施術を受ける側としてもセッションを重ねるたびに、「こんなこともできるんだ!」「あんなこともありえるんだ!」と可能性の果てしない広がりにいつもワクワクさせられています。
従来のセラピーに限界を感じている方、何をやっても治らないとあきらめている方、新しいものが好きな方、よくわからないけどおもしろそう!とピンときた方、ボディートークで内に眠る力を引き出してみませんか?