ボディートークってやっぱりおもしろい! 生体力学

Published on: 09/20/2016 | Last updated: 09/13/2024

ずいぶん更新サボってしまいましたが…

2月のトロントで学んできた生体力学のお話です。

このモジュールは身体のエネルギーシステムと肉体的機能を統合するためのあらゆる手法を導入するもので、陰陽五行(火・土・金・水・木の五元素)のバランス調整、衛気(ウイルスなどの外敵やその他の環境的要因から身を守る気のバリア)の強化、感情解放、筋骨格系の調整、呼吸の改善などなど、さらにスポーツ医学やクラニオセイクラルセラピー的要素も含まれていてとにかく盛りだくさん!

ボディートークがいかに統合的な療法であるかがわかりますよね。

現在はこのクラスで学んだテクニックを取り入れてよりダイナミックな施術ができるようになっていますのでぜひお試しください。

また、特定のイベントに合わせて効果を発揮するアジェンダセッションも可能になりました。

例えば、試験や面接、試合などのスポーツイベント、公演やプレゼンといった人前でのパフォーマンスの最中に最大限の力を出せるようにするためのセッションです。

大きな手術を受ける前に恐怖心をなくすといった使い方もできます。

こちらは以前にボディートークのセッションを受けたことがある方のみ対象とさせていただきます。

さて、今回の講師はケリー・ダンブロージョさんだったのですが、彼のクラスの特徴は、新たに学んだテクニックの実習を行うたびに身体の可動域や姿勢の変化を観察する点です。

心身の各部分は連携して機能しているので、意識やその他の目に見えない部分であっても変化が起きれば身体的にも変化が現れます。

それを術前・術後でチェックして効果を実証するのです。

上級コースを受けにきているくらいですから、生徒はみなボディートークが有効であることを知っているわけですが、それでもやはりわかりやすく目に見える形で変化を実感すると思わず「うおぉー!」とテンションがあがってしまう!

これはクライアントさんにとっても相当おもしろいと思うので今後、セッションにも取り入れていく予定です。

ケリーさんが可動域と姿勢のチェックにより効果を実証するというこの手法を導入するにいたったのは、すでに治療家として実績のあった彼自身が“怪しい”ボディートークを受け入れられずに苦悩した長い年月が関係しています。

ケリーさんはもともとフットボール選手として活躍していたのですがケガをしてプレーできなくなったことをきっかけに治療家の道に入ったという異色の経歴の持ち主。

研究熱心な性格でオステオパシーや東洋医学などさまざまな療法を次々と取り入れ、高い治療効果を上げていったため彼のクリニックはすぐに大繁盛したそうです。

しかし、どの療法でも一定の割合で治療が功を奏さないケースがある。

そのためさらに新しいツールを探し求めているうちにボディートークに出会います。

そのテクニックは頭と心臓をタップするとか、ヘソに唾液をつけるとか、従来の医学を熟知する人間から見ればバカバカしいとしか思えないものでした。

それなのに、なぜだか治ってしまう!

この事実を受け入れられず、創始者のジョン・ヴェルトハイム博士に反抗的な態度を取ったことも多々あったそうです。

でも、他の療法で治せないものがそれで治るのだからやるしかない。

でも、こんなうさんくさいことをやっていると知れたらせっかく築き上げた自分のクリニックの評判に傷がつく!

というわけで2年くらいは“隠れボディートーカー”としておおっぴらにせずこっそりと施術を行っていたというんです。

もうほんとにこれ。ボディートーカーあるあるですよ。

ヘンだけど効くからやる。でも人にはあまり言えないという。

それでも、そのうち口コミでボディートークを受けたいといって来院する人が増えてしまいました。

そこで考え出したのがオステオパシーの知識を活かし身体の可動域や姿勢の変化を観察して、目に見える形で効果を実証してみせるという方法でした。

それによって人々を、そして何よりも自分自身を納得させることができ、晴れてボディートーカーとして表舞台に立つようになったのです。

そして今ではシニアインストラクターとして世界各国で教えテキストの執筆にまで携わるようになっています。

さて、なぜボディートークが効果的なのか?

治療経験も医学的知識も豊富なケリーさんの見解がとてもわかりやすかったのでシェアしますね。

フットボール選手であったという経歴からアスリートの治療に多く関わってきたケリーさん。

純粋にスポーツや事故により生じた機械的な負傷や症状は従来的な医学モデルで治癒に成功していました。

しかし、従来の療法では治らないケース、あるいは同じケガを繰り返すようなケースが必ず出てきます。

それらの根源には感情や意識の問題があるため、人間を機械のようなものと見なし故障したパーツを修理すればいいというデカルト医学的な考え方、つまり対症療法では治療効果が得られないのです。

西洋医学は宇宙は物質のみからなるとする従来的世界観の枠内では理解できない意識や感情の問題を“スピリチュアル”という怪しげなものとして切り捨ててしまいましたが、今では科学の最先端である量子力学によって宇宙はエネルギーでできていることが証明されており、意識が現実を創造するのだと結論づけられているように、それらの問題はすべて身体的症状と深く関係しています。

だからこそ肉体、心理、精神のすべてのレベルの問題に統合的にアプローチできるボディートークが効果的なんですね。

とても楽しく充実した4日間を過ごさせてくれたケリー先生はFascial Energeticsという独自のモダリティを考案されています。

次はこのクラスをアニマルボディートークのインストラクターであるルーシャの牧場で開催し、人間だけでなく動物へのセッションにも活かす方法を授けてくれるとのこと。

というので7月に今度はカナダ西部のオカナガンにいってきました。

そのお話はまた今度。

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